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水をためない! 梅雨の薬膳

2022.06.20

梅雨の薬膳の考え方  

 

東洋医学の考えでは五行論という考え方があり、すべての物質を五つの性質に分けます。これは、季節も同様で、春・夏・秋・冬に「梅雨」を加えた「五季」として考えます。

 

雨が降り続き、湿度の高い梅雨は、気分もなんとなくどんよりするものですが、実は私たちの体のなかも、余分な水分が溜まってしまい、体が重だるくなりやすい時期なのです。

 

中医学でいう梅雨の邪気は、「湿邪(しつじゃ)」と言い、体のだるさ以外にも、むくみ、下痢のほか、お肌の面では分泌物の出る皮膚炎などのトラブルも起こりやすくなります。また、梅雨の湿気は胃腸消化器系に負担をかけ、胃のもたれ、食欲不振などの症状も招きます。

 

 

 

薬膳の世界では、内湿を取り除くには<健脾、利湿、行気>の働きがあるものがよいそうです。それぞれの働きと、おすすめ食材をご紹介します。

 

<健脾 kenpi>
脾胃の疲れを補う。

大豆、クミン、米、しいたけ、オクラ、ジャガイモ、カボチャ、長芋、キャベツ、鶏肉、鯛など

 

<利湿 rishitsu
梅雨の時季の外邪である「湿」を対外へ排出する

大豆、ナス、豆苗、トウモロコシ、ハト麦、鱧、うど、小豆、冬瓜、枝豆など

 

<行気 kouki>
「湿」は粘着質な性質で、体のあちこちで滞りが生まれやすいため、滞りを解消して流れを良くする

玉ねぎ、生姜、八角、ウーシャンフェン、茗荷、ねぎ、そば、陳皮、ジャスミン、オレンジ、ワイン、酒など

 

冷たいものや生もの、白砂糖を使った甘いものは、脾を痛めて湿を増やしてしまうので、むくみやだるさが気になるときは避けた方がよいでしょう。

 

精製された白砂糖は脾を痛めてしまいますが、サトウキビや果物などの天然の甘味は、天然の甘味は脾に良いとされています。甘いものがどうしても食べたいときは、天然の甘味のものを選ぶといいでしょう。

 

また、薬膳でもスパイス類は行気や健脾作用があるものが多く、インドやインドネシア、タイのような高温多湿な地域で食べられている料理を参考にして、スパイス類をふんだんに使うのもおすすめです。

 

胃腸の機能を高める食材や、香りで湿気を飛ばす食材などを取り入れながら、水はけのいい体づくりを目指しましょう。

 

 

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