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ブロッコリーが追加される「指定野菜」って何?身近な野菜のパワーを知ろう!★レシピ「ブロッコリーのペペロンチーノ」
2024.03.09
ブロッコリーが指定野菜に追加されるというニュースはご覧になりましたか?
美味しくて彩りも良く、食卓で大活躍のブロッコリーですが、「指定野菜ってなんだろう?」と気になった方も多いのではないでしょうか。
指定野菜って何?
「指定野菜」とは、消費量が多い、または多くなることが見込まれる野菜として農林水産省が定めたもの。
農業は天候などによって収穫量や価格が左右されやすいですが、指定野菜は、生産・出荷の安定が図られるため、安定供給が見込まれることになります。
現在、キャベツ、きゅうり、さといも、だいこん、たまねぎ、トマト、なす、にんじん、ねぎ、はくさい、ばれいしょ(じゃがいも)、ピーマン、ほうれんそう、レタスの14品目が指定されています。
ここに、2026年度からブロッコリーが追加されることになったのですが、指定野菜の追加は、ばれいしょ(じゃがいも)以来の50年ぶり!
ブロッコリーは現在「特定野菜(指定野菜に準ずる野菜)」35品目(*)の1つですが、特定野菜の中でも際立って消費量が増えています。
*特定野菜(2024年2月現在)
アスパラガス、いちご、えだまめ、かぶ、かぼちゃ、カリフラワー、かんしょ、グリーンピース、ごぼう、こまつな、さやいんげん、さやえんどう、しゅんぎく、しょうが、すいか、スイートコーン、セルリー、そらまめ、ちんげんさい、生しいたけ、にら、にんにく、ふき、ブロッコリー、みずな、みつば、メロン、やまのいも、れんこん、ししとうがらし、わけぎ、らっきょう、にがうり、オクラ、みょうが
ブロッコリーの栄養・調理のポイント
ブロッコリーは地中海沿岸原産の野生のキャベツを改良したもの。
日本には明治時代に導入されました。
β-カロテンとビタミンCが豊富で、その他にも、クロム、カリウム、鉄、カルシウム、スルフォラファンなどの栄養成分を含みます。
●おいしい季節 11~3月
●選び方のコツ
緑色が濃く、つぼみがこんもりと密集していてかたく締まっているものを、また、切り口がみずみずしく、変色がなくて「す」が入っていないものを選びましょう。
●保存方法
つぼみが開くと品質が低下するので、水洗いしないでポリ袋に入れ、密封せずに冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。
かために茹でたブロッコリーは、ジップつき袋などに入れ、冷蔵庫なら2~3日、冷凍庫なら1ヶ月ほど保存できます。
●調理のポイント
ビタミンCは水に溶けやすいので、茹で時間を短くして損失を最低限に抑えましょう。
ブロッコリーが半分浸かるくらいの水に塩を加え、蓋をして強火で3分蒸し茹でするのもオススメです。
加熱した後は水にさらさないようにしましょう。さらすと味・香り・食感を損なってしまいます。
●茎も食べよう
茎の部分も栄養豊富。表面の固い皮をむいて調理しましょう。加熱すると甘みが増し、ほくほくと美味しく食べられます。
指定野菜14品目の栄養と働き
現在の指定野菜、「キャベツ、きゅうり、さといも、だいこん、たまねぎ、トマト、なす、にんじん、ねぎ、はくさい、ばれいしょ(じゃがいも)、ピーマン、ほうれんそう、レタス」の主な栄養成分、調理のコツなどをご紹介します。
– キャベツ –
胃の粘膜修復を促し、過剰な胃酸の分泌を抑えるビタミンUを含みます。ビタミンCやビタミンK、アミノ酸、カルシウムも豊富。ビタミンUやビタミンCは水溶性で熱にも弱いので、切った後は水にさらさず、生のまま食べるのがオススメです。また、キャベツの細胞が壊れることでできるイソチオシアネートという成分も、胃の健康を守ると言われています。
– きゅうり –
90%以上が水分で、カリウムが豊富です。カリウムは、体内のナトリウム排出を促して高血圧予防やむくみ解消に役立ちます。皮の表面に白い粉状のブルームがある品種は皮が柔らかくて食感もよく、ブルームのない品種は皮が固めで日持ちが良いのが特徴です。
– さといも –
主成分はでんぷんですが、食物繊維が豊富で水分が多いため、イモ類の中では低カロリー。カリウムも豊富です。ぬめり成分のひとつガラクタンには免疫を高めたり、血圧やコレステロール値の上昇を抑えたりする働きがあります。薬品などで漂白されていることもあるので、泥付きを選ぶのがおすすめです。
– だいこん –
根の部分には、でんぷんの消化を助けるアミラーゼなどの消化酵素が含まれ、またビタミンCが多め。どちらも熱に弱いため生で食べるのがオススメ。 葉の部分はβカロテンなどビタミン・ミネラルを含む緑黄色野菜。スーパーで売られている時は切り取られていることが多いですが、手に入った時は、ぜひ捨てずに使いましょう。
– たまねぎ –
主成分は糖質でカリウムが豊富。ツンとする香り成分の硫化アリルは、ビタミンB1の吸収を助け、糖質を効率良くエネルギーに変えてくれます。硫化アリルは水溶性で熱に弱いので、生のままと加熱したものとをバランスよく食べましょう。また、ポリフェノールの抗酸化作用にも期待できます。
– トマト –
赤い色素リコピンや、β-カロテン、ビタミンCが豊富。カリウムやクエン酸なども多く含まれます。リコピンにはβ-カロテンの2倍以上の抗酸化力があり、血糖値を下げたり、コラーゲンの生成を促したりする働きもあると言われています。リコピンは加熱することで旨みも吸収率もアップするので、加熱して食べるのもオススメです。
– なす –
90%以上が水分で、ビタミンやミネラルなどの含有量は少なめ。野菜の中でも低エネルギーです。皮の濃い紫色の色素でアントシアニンの一種であるナスニンや、果肉のクロロゲン酸には抗酸化作用があります。油で調理するとナスニンの流出が抑えられ、色も美しくおいしさも閉じ込められますが、油を吸収しやすいので食べる量には注意が必要です。
– にんじん –
ほかの野菜と比べてβ-カロテンが豊富。抗酸化作用のほか、体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜、目の健康維持に役立ちます。β-カロテンは、皮のすぐ下に多いので薄くむくか皮ごと食べましょう。油といっしょにとると吸収率が上がります。また、葉には根以上の栄養が含まれています。
– ねぎ –
白い部分にはビタミンCが多く、緑の部分は緑黄色野菜に分類されβ-カロテンやビタミンC、カルシウムを含みます。また、玉ねぎと同じく、香り成分の硫化アリルが含まれており、殺菌・抗菌効果や抗酸化作用、ビタミンB1の吸収を助けて糖質を効率良くエネルギーに変える働きがあります。熱に弱く揮発性があるため、食べる直前に刻んで加えるのがオススメです。
– はくさい –
大部分は水分ですが、ビタミンCが多く、食物繊維も豊富で野菜の中でも低カロリー。カリウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛などのミネラルも含み、濃い緑色の部分にはβ-カロテンも含まれます。グルタミン酸やジチオールチオニンという旨み成分があり、煮込むと旨みがアップします。黒い斑点は栄養過多になった細胞に現れるもので、食べても問題ありません。
– ばれいしょ(じゃがいも) –
主成分は炭水化物(でんぷん)ですが、ビタミンCやカリウムも多く含みます。 イモ類に含まれるビタミンCはデンプン質に守られているため、加熱しても壊れにくいのが特徴。ゆでる時は、切らずに皮ごとの方がよりビタミンCの損失を防げます。 また、豊富に含まれているカリウムには、ナトリウムと連携して細胞内外の浸透圧を維持する働きがあるため、取りすぎた塩分を排出してくれます。
– ピーマン –
野菜のなかでも特にビタミンCが多く含まれます。ピーマンは繊維組織がしっかりしているため、炒め物などの加熱料理をしてもビタミンCが壊れにくいのが特徴です。ピーマンの香りのもととなる成分ピラジンには血液をさらさらにする効果があります。また、粘膜を強化したり、血管をしなやかにしたりするβ-カロテンも含んでいます。
– ほうれんそう –
緑黄食野菜の中でも特に栄養価が高いことで知られています。特に、β-カロテン、ビタミンC、鉄、カルシウムなどが豊富。貧血予防にオススメの食材です。ビタミンDが豊富なきのこ類などと一緒にとると、カルシウムの吸収率を高めることができます。「葉酸」が初めて発見された野菜でもあります。えぐみとなるシュウ酸は茹でることで減らせます。
– レタス –
約95%が水分で栄養量は多くありませんが、β-カロテン、ビタミンC、E、葉酸などのビタミン類、カリウム、カルシウムなどのミネラル、食物繊維などを含みます。比較的多いのがビタミンEで、β-カロテン、ビタミンCと一緒にとれるため抗酸化作用が効率よく発揮されるというメリットがあります。生で食べるイメージが強いですが、炒め物やスープなど加熱料理にもオススメ。包丁で切ると切り口の色が悪くなるので、手でちぎるのがオススメ。
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それでは、今回のレシピをご紹介します。
■ブロッコリーのペペロンチーノ
エネルギー93kcal 塩分0.9g(1人分)
–材料(2人分)-
ブロッコリー:1/2株
にんにく(薄切り):1片
オリーブオイル:大さじ1
柚子こしょう:小さじ1/2
赤唐辛子(輪切り):1/2本
塩:少々
–作り方–
- ブロッコリーは小房に分け、茎は硬い部分を除いて薄切りにして、さっとゆでます。
- フライパンにオリーブオイル、にんにくを入れて弱火にかけます。にんにくが色づいたら火を止め、柚子胡椒と赤唐辛子を加えて混ぜます。
- ブロッコリーを入れて炒めて、塩で味を調えます。
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